2017年5月6日
修験者の念珠(イラタカ)
このところ、修験者様よりイラタカ念珠のご依頼を
相次いでいただいておりました。
『修験者(しゅげんしゃ)』とは、山に籠って修行をされる方のことで、
『山伏(やまぶし)』とも呼ばれます。
修験者の持たれる念珠は、
ソロバン玉のような形の珠を繋いだ『イラタカ念珠』です。
私達にも分からないことが多い修験者の念珠『イラタカ念珠』なので、
日頃お世話になっている修験者様に『修験道』について
少し教えていただきました。
まずはその念珠の玉の形。
まるでソロバン玉のようですが、
この形には、邪気を斬る魔除けの意味があるそうです。
また、山中など他に仏具がないところでは、
念珠を擦る際のジャリジャリという音で合図の代用もするのだとか。
修験者の中には女性の方もいらっしゃるそうです。
写真右端は女性用の念珠で、鮮やかな朱の房で仕立てました。
ありとあらゆるものに命が宿り、全てが礼拝の対象であり、
そしてまたそこに神仏が宿る・・
『修験道』では、人間の力で作りえない山や川、滝、岩などに神仏が宿ると考えられ、
自然の恵みに『感謝』して祈りを捧げます。
そしてお話の最後に、こうおっしゃいました。
「何も修験者だけが修行をしているのではなくて、
全ての人があらゆるポジションで修業をしています。
それを修行と思うか思わないかの違いですよ。」
なんだか、どんなことでも『修行』だと思えば頑張れる気がしてきました。
『感謝の心』を忘れず、日々何事にも前向きに取り組んで参ります。