2017年10月24日
ありがとう
弊社の工房のお隣に、“公礼の宮さん”と呼ばれ
地元の人々に親しまれている神社「公礼八幡宮」があります。
近江八幡付近で最も古い社なのだそうですが、その境内には、
周囲を見渡せるほどの大きなイチョウの老木があります。
神社が出来た頃からあったのかどうかはわかりませんが、
ずっとずっと昔から、地域の人々を静かに見守っているようでした。
大イチョウは、四季折々の美しい姿で私達の目を楽しませてくれました。
初夏からの青々とした姿には元気をもらい、
黄色く色づいた姿は思わず見とれてしまうほど美しく・・
毎年今頃からの季節には、まるで黄色い絨毯のようになっている落ち葉を、
皆で朝一番に集めるのが日課になります。
そして雪の季節も、わびさびの心を感じさせてくれるようでした。
こうして皆で親しみ、心のよりどころのように大切に感じていた大イチョウが、
先日の台風の被害に合い、真ん中あたりから折れて倒れてしまったのです。
この地域のランドマークのように大きなイチョウでしたので、
どのように倒れても大変なことになるところでした。
しかし、幸いにも弊社の一番頑丈なコンクリートの屋根の上に倒れてくれたので、
どこも大丈夫だったのです。
まさに「ここしかない」というような場所に倒れたのです。
早朝よりご近所の皆様も応援に駆け付けてくださって、
社員総出で何とかお昼までに片付けることが出来ました。
改めてイチョウを見上げるとなんともいえない寂しい気持ちになりましたが、
よくぞここに倒れてきてくれたなぁと思い、「ありがとう」と手を合わせました。
またいつの日か、大きく成長して美しい姿がみられますようにと願っています。